MOVE! STORY 01 舞台は世界。半導体ビジネスの未来を切り拓く。 デバイス事業グループ IOT事業ユニット長 高崎 薫 MOVE! STORY 01 舞台は世界。半導体ビジネスの未来を切り拓く。 デバイス事業グループ IOT事業ユニット長 高崎 薫

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海外で、新たな有力商材となり得る半導体を発掘せよ。

高崎には、重大なミッションが課せられていた。それは一刻も早く、革新的な有力商材となり得る半導体を発掘するということ。その舞台は海外だった。「三信電気では長年、日本メーカー製の半導体を取り扱ってきました。今後さらに成長するためには、海外製の半導体にも目を向けなければならなかったのです」。そんなとき、香港の関連会社の社長を勤めていた高崎のもとに、「面白い中国企業がある」という情報が入った。中華系半導体メーカー・A社は、Androidタブレットに使用されるICにおいて、世界シェア50%以上を誇る企業であった。「社員数500名程度のうち、約8割がエンジニア。世界の名だたる一流企業と取引していることからも分かるように、高い技術力と開発スピード、そして、ローコストで製品をつくる力を持っていました。ここと組めば、今後も発展していくであろう3C(コンシューマー・コミュニケーション・コンピューター)分野の市場を開拓できるに違いない。そう直感しましたね」。高崎は、すぐさまメーカーのトップである社長とのコンタクトを図った。長年、国内外の半導体業界に身を置いてきた自らの嗅覚を信じたアプローチは、ほどなくして実を結ぶこととなる。

立ちはだかる「日本企業への反発」をどう乗り越えるか。

「まずは、A社の半導体を三信電気が購入し、それを中国企業に売るというビジネスを開始しました」。ところがちょうどその時期、尖閣諸島問題が勃発。中国国内で日本企業へのバッシングが多発する。「中国メーカーの半導体がほしいのに、なぜ日本企業から買わなければならないんだ。そういう反発を受けたのは1度や2度ではありません」。しかし、高崎は知っていた。海外のビジネスにおいては、『企業対企業』の関係よりも、『人対人』の関係が重視される。「日本企業であることに対して拒否反応を示されてしまうのは、『人対人』の関係がまだ成立していないからだ」。そう考えた高崎は、A社の力を借り、厳しい局面を突破しようと試みる。「A社に間に入ってもらうかたちで、各中国企業の上層部と直に話す機会を設けました。その結果、『人対人』で関係を築き上げ、お互いを認め合った上で、ビジネスを動かすことができたんです」。この対話がもたらしたのは、各中国企業とのスムーズな取引だけではなかった。「ともに困難に立ち向かうことで、A社との信頼関係もより強固なものになりました」。やがて高崎は、このミッションの次なるステップとして、A社と、日本国内での独占販売契約を交わすことに成功する。

きたるべき「半導体ビジネスの未来」へ向けて。

「人を動かすのは、ノウハウではなく『心』なんです」。高崎は言う。三信電気の社是である「信用」「信念」「信実」。これを真摯に実践していくことが、結局、どんな小細工よりも効果があるのだと。「三信電気最大のリソースは、長い歴史の中で先人が築き上げてきた数々のコネクションとリレーションシップです。このリソースをフル活用し、A社と有名日本企業とをつなげたことで、A社とのビジネスが本格的に動き出しました」。A社は先頃、半導体業界において世界一とも言える企業と契約を交わした。その知名度と注目度は、飛躍的に向上しつつある。「そういった気運も、三信電気にとって大きなビジネスチャンスです」。今後はタブレット市場のみならず、スマートフォン市場にも目を向けているのだと言う。「やがて、すべての『モノ』がインターネットでつながる時代、いわゆる『IoT(Internet of Things)』の時代がやってくると言われています。それは、半導体ビジネスの可能性が今よりももっと広がっていくということ。目まぐるしいスピードで進化を続けていく業界の時流に乗り遅れぬよう、新しい技術や製品を海外から発掘し、さらなるビジネスチャンスをつかみたいと考えています」。

 

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